早期のワクチン接種、早期の火消しを図る。
自治体の長が住民に先駆けてワクチン接種
各地方自治体において、その長たる責任者が、コロナワクチンの接種を優先して行っているという話題が取りざたされている。
そして群馬県においても9市町村の町村長がワクチン接種をしていたという記事が上毛新聞に掲載された。
医療従事者、そして高齢者とコロナに感染するのリスク、重篤な症状に陥りやすい人から優先して行われているワクチン接種であるが、そのような中、自治体のトップが優先的にワクチン接種の優遇を受けているのではないかという疑惑がもたれている。
そうして声の中、草津町長の黒岩氏も、その批判にこたえるために5月18日付で新聞折込を打った。
黒岩町長新聞折込を打つ
セクハラ問題の時と同様、全国のニュースになったため黒岩町長も早めに手を打ったようだ。
それがこちらの折込。
いつもどおり、B4裏表に記述があり、十分に説明責任を話す内容になっている。
しかし、例によって文章量も多く、忙しく長文を読む暇のない諸兄にはこの文章を最後までよくことは少し苦痛であろう。
要約をすると次の主張となる。
- 町長は高齢者(74歳)である。
- キャンセルがあったので破棄はもったいないので接種した。
- 行政の長になにかあったら大変だ。
- ワクチン接種は順調である。
- 町民からは感謝されてる。
- 草津温泉はコロナの不活化に効果がある。
- 白根の火山対策は万全を期している。
コロナのワクチン接種をしたことについての説明は、上の色の変わっている三点である。
あとの項目については、コロナ対策の説明であったり、草津温泉の効果であったり、白根の火山に関することで自分がどれだけ尽力しているかを町民にレクチャーする内容となっている。
説明責任は果たされたのか。
今回の折込を読めば、町長がなぜコロナのワクチンを予約を待たず受けたのかはよくわかる。
打診があり、破棄をなるべく避けるように指示があったため、予約があったにもかかわらず、急遽接種した。
それもこれも、行政のトップの責任は重く何かあったら、行政の遅滞を招く結果となる。
自分がいなければ行政は動かない。だから接種した後も休まず働いている。
接種も順調、白根防災も万全、温泉もコロナに効果がある。私は頑張っている。分かるな。分かるだろ。
確かに、この文章では説明責任は十分に果たされている。
しかし、新聞購読を行っているのは草津でも限られた層で、折込をしたからといって新聞を取っていないところには行き届かないのが残念なところである。
広報ということであれば、HPを使う手もあったが従来通りの方法で町民に告知している。
結果的にみれば、町長のワクチン接種に関しては、大した話題になってはいない。74歳という高齢者であり、優先されるワクチン接種の対象者であることも批判的なものはない。
しかし、新聞の折り込みで饒舌に語ることは、自らは負い目を感じているのであろう。理由はあるにせよフライングに変わりはなく。味方によっては優遇と取らかねない行為だからだ。
そこで説明責任として、自分の考えを述べたのであろうが、しかしこれも見方によっては、言い訳と自慢話に終始していると取られかねない。
文章も、説明にしては高圧的な感じがあり、自分の正当性を主張し、実績を誇示して相手の反論を許さない印象である。
確かに説明責任は果たしているが、印象としては正直、微妙なところである。
というのも、自分はこれだけ頑張っていますという主張が全面に出すぎていて、挙句町民からもお礼を言われたと自ら言ってしまうあたり、イタイ人、を感じてしまう。
非がないのなら、堂々としていればよいという思いはわからなくもないが、
自慢話をつけ足してしまうあたり、疚しさと突っ込まれたくないという心の表れが見えてしまう。
ちょっと、この人大丈夫かと感じる。
いずれにせよ頑張っているのはわかるし、早く打ったからといって別に高齢者なんだから悪くはないと思うが、心労があるのか。ちょっとこの文章からは心の不安定さを感じる。
セクハラ裁判で疲れているのだろうか。